CBBI指数(暗号バブル指数、Crypto Bubble Index)

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CBBI指数(暗号バブル指数、Crypto Bubble Index)は、ビットコインをはじめとする暗号資産市場の価格動向や市場サイクルを評価するための包括的な指標です。
この指数は、暗号資産市場が過熱しているか(バブル状態)、または逆に調整局面にあるかを判断するのに役立つとされています。特にビットコインの価格変動や市場心理を分析する際に用いられることが多いです。

CBBI指数の概要

CBBI指数は、複数のテクニカル指標や市場データを統合して作られており、単一の指標では捉えきれない市場の全体像を把握することを目的としています。主に以下の要素を組み合わせているとされています:
  1. メイヤー倍数(Mayer Multiple)
    ビットコインの現在の価格を200日移動平均線で割った値を示す指標。値が大きいほど価格が過熱している可能性があり、過去のバブル期ではこの値が極端に上昇したことが観察されています。
  2. 株式流通比(Stock-to-Flow Ratio)
    ビットコインの供給量と新規発行量の比率を用いたモデル。供給の希少性が価格に与える影響を評価します。この指標は、特にビットコインの半減期と価格上昇の関係を分析する際に注目されます。
  3. 200週移動平均線(200-Week Moving Average)
    長期的なトレンドを示す指標で、価格がこの線を大きく上回ると過熱、下回ると底値圏と見なされることがあります。
  4. Pi周期の天井指標(Pi Cycle Top Indicator)
    111日移動平均線と350日移動平均線の交差を利用して、市場の天井を予測する指標。過去のビットコインバブルのピークと一致した実績があります。
  5. 黄金比乗数(Golden Ratio Multiplier)
    フィボナッチ数列に基づく倍率を用いて、価格の重要なサポートラインやレジスタンスラインを特定します。
  6. 2年移動平均乗数(2-Year Moving Average Multiplier)
    2年間の移動平均に特定の係数を掛けたもので、長期的な価格トレンドを評価します。
  7. 一般的な評価指標
    市場参加者のセンチメントや取引量、ボラティリティなど、一般的な市場分析指標も組み込まれています。
  8. 対数成長曲線(Logarithmic Growth Curve)
    ビットコインの価格が長期的に対数スケールで成長するという仮説に基づき、現在の価格がその曲線からどれだけ乖離しているかを測定します。

CBBI指数の目的と活用

CBBI指数は、これらの指標を統合することで、ビットコイン市場がバブル状態にあるのか、持続可能な成長段階にあるのか、あるいは下落リスクが高いのかを判断する手助けをします。投資家やアナリストは、この指数を参考にして、買い時や売り時のタイミングを見極めようとします。
例えば:
  • 高いCBBI値:市場が過熱し、バブルが形成されている可能性を示唆。過去のピーク(例: 2017年12月や2021年11月)では、このような状態が観察されました。
  • 低いCBBI値:市場が底値圏にあり、買い場とされる可能性を示します。

注意点

CBBI指数はあくまで分析ツールの一つであり、未来の価格を完全に予測するものではありません。暗号資産市場は外部要因(規制、マクロ経済状況、大口投資家の動きなど)にも大きく影響されるため、他の情報と併せて使用することが推奨されます。また、この指数は主にビットコインに焦点を当てており、他の暗号資産への適用性は限定的かもしれません。

結論

CBBI指数は、ビットコイン市場のサイクルを多角的に分析するための強力なツールです。
複数の指標を組み合わせることで単純な価格変動以上の洞察を提供しますが、投資判断には慎重な検討と追加の情報収集が必要です。
暗号資産に興味がある場合、この指数を追跡しつつ、市場全体のトレンドやニュースにも注目することをお勧めします。